<頭痛の種類>
頭痛の種類
頭痛にはさまざまな症状がありますが、大きく2つに分けられます。1つめは一次性頭痛といい、特に明確な病気があるわけではないにもかかわらず繰り返し起こる頭痛をいいます。2つめは二次性頭痛といい、病気が原因であらわれる頭痛をいいます。頭痛に悩んでいる方は大変多く、身近であるため、「頭痛くらい」と軽く考えられがちですが、ひどくなると生活に支障をきたす場合や、命にかかわる病気が潜んでいることもあります。
一次性頭痛
一次性頭痛の主なものとして、
■緊張型頭痛、
■片頭痛、
■群発頭痛
の3つが挙げられます。緊張型頭痛と片頭痛が混在する方もいます。
<緊張型頭痛の症状>
一次性頭痛のうち最も多く見られるのが緊張型頭痛です。年齢や性別を問わず、誰もが発症する可能性のある頭痛といえます。
緊張型頭痛の症状
■後頭部を中心に頭全体が締めつけられるような痛みを感じる
■ほぼ毎日のように一日中一定の鈍い痛みが続く
■午後から夕方にかけて、目の疲れや倦怠感などとともに痛みが現れやすい
■肩や首のこりを伴う
■パソコンを使った後に特に痛みを感じる
■軽いめまいを伴うこともある
■温めると楽になる
<なぜ緊張型頭痛になるのか>
緊張型頭痛は、精神的なストレスやデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けることにより起こります。血行が悪くなり、首や肩の筋肉が緊張してしまうためです。原因やメカニズムが似ているため、肩や首のこりを伴う人が多くいます。筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて痛みが起こるのです。コンピューター操作などで長時間同じ姿勢をとり続けている人に起こりやすい病気です。また、筋肉の緊張ではなく、うつ病など心の病気が原因となる緊張型頭痛もあります。片頭痛を併せ持つ人もいます。
<緊張型頭痛を改善させるためには>
■患部を温める
マッサージ、蒸しタオル、半身浴などで首や肩を温めて、首や肩の筋肉のこりをほぐし、血行をよくすることが効果的です。蒸しタオルなどで目の周り、肩や首などを温めましょう。電子レンジで繰り返し使えるグッズや貼って使える温熱パッドなどを活用するのもよいでしょう。
■気分転換をする
ストレスをため込んだりしないよう心がけることも大切です。頭痛が始まったとき、心身にストレスを加えていることがあれば一旦中止して、その場所から意識的に離れるなど、早めに気分転換をするようにしましょう。
■長時間同じ姿勢をとらない
同じ姿勢で長時間の作業をしないようにしましょう。姿勢を正し、気づいたときには簡単なストレッチをこまめに行い、首や肩の筋肉の緊張をほぐすようにしましょう。
■ストレッチを行う
・首を左右ストレッチ
右手を頭の左側に添え、ゆっくり右側に倒す。反対側も同じように5〜10回行う。
・首の回転ストレッチ
後ろを見るように、首をゆっくり左右に回転する。これを5~10回行う。
・首の上下ストレッチ
両肩をキュッと上げて、ストンと落とす。力を入れすぎず、自然な状態で10~20回程度行う。
・イスに座って前屈ストレッチ
イスに浅く腰をかけ、脚を前に伸ばす。両肩の力を抜いてリラックスしながら、首を前にゆっくりと倒す。5~10回程度行う。
■枕の高さを調整する
高すぎる枕や柔らかい枕は首の負担になり、知らず知らずのうちに筋肉を緊張させてしまいます。高すぎず、柔らかすぎない自分に合った枕を選ぶことで予防ができます。